この記事で伝えたいこと
<仕入と売上原価の違い>
仕入 :今年度購入した商品の仕入額
売上原価:今年度販売した商品の仕入額
<精算表における売上原価の解き方>
問題文の指示によって解き方が変わる
・指示が「仕入の行で計算」の時
そのまま同じ仕入の行で計算し、
仕入の名称は変わらない
・指示が「売上原価の行で計算」の時
売上原価の行に移動して計算し、
仕入→売上原価に名称が変わる
簿記未経験の50代会社員が、
独学2カ月で合格できたノウハウについて
紹介するブログです。
第3問の財務諸表を作成する問題では、
売上原価を求める問題が必ず出ます。

ここで、やっかいなのは、
作成する表の種類によって、
勘定科目の名称が変わる事です。
(仕入→売上原価、売上→売上高)
また、精算表を作成する場合、
問題文の指示によっては、
売上原価を計算する行を移動する必要があり
ややこしいです。
本記事では、
売上原価と仕入の違いを説明すると共に、
第3問の売上原価の算出方法について、
ケース別に分かりやすく解説します。
仕入と売上原価の違い
問屋から商品を購入し、
販売する店を例にして説明します。
仕入
今年度に購入した(仕入れた)商品の購入費
売上原価
今年度販売した(売り上げた)商品の購入費

昨年度以前に購入した商品が無い場合、
今年度に購入した分を全て販売できたら、
仕入=売上原価になります。
実際には、売れ残りがあったり、
在庫として余分に購入しておくため、
来年度に持ち越す商品(在庫)が存在し、
その購入費を期末商品棚卸高と呼びます。
この期末商品棚卸高は
来年度になると、繰越商品になります。
この繰越商品は、期首在庫として、
期首商品棚卸高とも呼ばれます。
第3問では、今年度末の決算処理において、
昨年度の残りである期首在庫の全てが
販売済であることが前提となっています。
従って、今年販売した分の商品購入費である
売上原価は以下の式となります。

精算表での売上原価の解き方
第三問は、作成する表によって、
3つの出題パターンがあります。
<財務諸表>
残高試算表から、損益計算書を作成する問題
(貸借対照表と合わせた2つの表を財務諸表と呼びます)
勘定科目の名称が変わる
仕入→売上原価、売上→売上高

※具体的な解き方については、下記記事を参照
<試算表>
決算整理前の残高試算表を、
決算整理後の内容に変更する問題
勘定科目の名称(仕入、売上)はそのまま。
試算表の問題は、あまり出題されません。
(頻度としては過去12回中2回出題)

<精算表>
精算表(残高試算表の部分のみ記載済)
を完成させる問題です。
問題文の決算整理事項の指示によって、
売上原価を計算する方法が2通りあります。
勘定科目の名称が変わったり、
記入する行が変更になる場合があるので、
注意する必要があります。
・指示が「仕入の行で計算」の時
そのまま同じ仕入の行で計算し、
仕入の名称は変わらない
<例>
期末商品棚卸高は¥18,000であった。
売上原価は「仕入」の行で計算のこと。

・指示が「売上原価の行で計算」の時
売上原価の行に移動して計算し、
仕入→売上原価に名称が変わる
売上はそのまま(売上高にならない)
<例>
期末商品棚卸高は¥18,000であった。
売上原価は「売上原価」の行で計算のこと。

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